この愛おしい時間を、1日でも長く。
「ふくやまっこ」の未来のために、
知ってください、伝えてください。
私たちの子供は、「福山型先天性筋ジストロフィー」という、生まれながらの難病を抱えています。
「ふくやまっこ」と呼ばれるこの子供たちは、筋力が弱く、発達も遅れます。
残念ながら大きくなっても立ったり歩いたりができないことも多いです。
中には、呼吸や食べ物を飲み込むことさえ難しい子もいます。
また、ママのおなかにいる時に脳の形成がうまくいかず、知的な障害も持っています。
いまだに治療薬はありません。しかしその研究は、近年着実に進んできており、私たち家族の希望となっています。
脳の形成異常までを薬で治療することは難しいと言われていますが、
筋力が強くなるだけで「ふくやまっこ」とその家族の可能性は大きく広がります。
今まであきらめていたことが、できるようになるかもしれない。
何より、かわいいわが子と、もっと長く一緒にいられるかもしれない。
治療薬が完成するまでには、まだまだ多くのステップが必要です。
しかし現在、たくさんの先生方が骨身を削って研究を続けてくださっています。
私たち患者家族も、正確な患者人数を研究者や行政に知っていただくため、
また正確な情報を来たるべき臨床試験に使っていただくため、 医学情報登録を進めています。
もっと私たち家族にできることはないか・・・
まだこの病気を知らない多くの方に「ふくやまっこ」の存在を伝えていくこともそのひとつではないかと考え、
当プロジェクトを立ち上げました。
このサイトに訪れた皆さんが、一人でも多くの方とこの病気について話してくれることを願っています。
どうぞ、よろしくお願いします。
福山型先天性筋ジストロフィーについて
90人に1人がその遺伝子を持つ、日本特有の病気です。
弥生時代、日本人の祖先に突然変異が起こり、国内に広まっていきました。
現在では約90人に1人が遺伝子変異を持っていると推定され、出生児の10万人に約2人の割合で発症します。
この病気は筋肉が壊れやすいのが特徴で、残念ながら大きくなっても立ったり歩いたりができないことが多く、
中には、呼吸や食べ物を飲み込むことさえ難しい子もいます。
また、乳幼児期の発達に伴い運動機能は改善するものの
身体を起こしていることや食べること、息をすることが難しくなったり、
身体が変形して痛みが出たりすることもあります。
知的障害も見られ、発達に遅れがでますが、
一方でとても前向きで知恵のある子が多く、自分で工夫して楽しむことができます。
昔は幼児期に感染症に伴う「横紋筋融解症」で命を落とす子も多かったのですが、
今は医療的ケアが改善し乗り越えられるようになり、20歳を超えて生存できる方も増えてきました。