痛風薬による筋ジス合併症心筋症改善がマウスで確認されました。

この度、既存薬である「痛風治療薬コルヒチン」によって心筋症の改善が見られる事を、岡山大大学院のチームが福山型筋ジストロフィーモデルマウスの実験で突き止めました。患者にとっては筋力低下と共に心筋症の心配が深刻になる為、将来的に非常に嬉しいニュースとなりました。

以下、山陽新聞からの引用になります。

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岡山大大学院の片野坂友紀講師(システム生理学)らの研究グループは、痛風治療薬コルヒチンが、難病の筋ジストロフィーによって引き起こされる重篤な合併症の一つ、心筋症を改善することをマウス実験で突き止めた。新たな治療法の開発につながる可能性があるとしている。  片野坂講師らは、日本人に多い「福山型」と呼ばれる筋ジスで心筋症が起きる仕組みを解明するため、筋ジスのモデルマウスをつくり、心臓の状態を再現。特殊なレーザー顕微鏡で調べると、細胞分裂などに関わるタンパク質(微小管)が心筋細胞の収縮を妨げるように存在していることが分かった。  関節炎を起こす痛風の発作初期に用いられるコルヒチンは、この微小管の形成を阻害して炎症を抑える働きをする。実験でモデルマウスにコルヒチンを投与すると、正常なマウスに比べて半分程度だった心筋細胞の収縮力が同程度に改善。低下していた心臓の機能も高まった。  これらのことから、片野坂講師らはコルヒチンが福山型筋ジスの心筋症に有効であると結論付けた。  筋ジスにはさまざまなタイプがあることから、片野坂講師は「福山型以外にもコルヒチンが効くかどうかを調べ、将来的には実用化に向けた人への臨床試験につなげていきたい」と話している。  研究成果は昨年12月、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版で発表した。  筋ジストロフィー 全身の筋力が徐々に低下する遺伝性疾患。「福山型」はフクチンというタンパク質をつくる遺伝子の異常が原因で起こり、日本の小児患者では2番目に多い。筋ジスの重篤な合併症で、心臓の筋肉が障害を受けてポンプ機能が低下する心筋症は、根本治療が心臓移植しかない。

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